芦田愛菜主演ドラマ『明日、ママがいない』(日本テレビ系)に突如として降りかかった「放送中止要請」に、業界内が騒然としている。国内唯一の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」を運営する熊本市の慈恵病院が、日テレに対して放送中止を申し入れると表明し、また日テレ側も「是非、最後までご覧いただきたいと思います」といったコメントを発表する事態に発展しているが、芸能関係者の間では芦田の“バック”への対応も注目されているようだ。

 初回視聴率14.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と上々の滑り出しを見せた同作だったが、赤ちゃんポストに預けられた子どもを演じる芦田の役名が「ポスト」であること、また養護施設職員が子どもに対して暴言を吐くなどのシーンが問題視された。

「日テレドラマ制作部は、物々しい空気で満ち満ちていますよ。実際にネット上では、第1話のオンエア中から、芦田の演技やストーリーに対する賞賛も飛び交っていましたが、同時に『施設の職員は子ども虐待してると言われても仕方ない内容だった』といった声も少なくなく、一部視聴者の指摘がそのまま今回の抗議になった形です」(芸能プロ関係者)

 慈恵病院は会見を行い、近く日テレに対して近く放送中止の要請、また制作経緯の説明を求める意向を示した。

「日テレ側が正式な対応をするのは、慈恵病院の要請が届いてからとなりそうですが、ドラマの進退以外にも注目されているのが、芦田の芸能活動を全面サポートする“芸能界のドン”ことバーニングプロダクション・周防郁雄社長への日テレの対応です。始まったばかりの連ドラが放送を取りやめるということは考えにくく、脚本や設定、テイストの変更など、どんな手段を使っても中止は免れようとするはず。しかしこの時点で、芦田の芸能活動は著しく傷つけられてしまったため、今後日テレがバーニングに気を遣いつつ、どういったコメントや対応をしていくのか、そちらの方が気になってしまいます」(スポーツ紙芸能担当記者)

 今年一発目の問題作として世に送り出された『明日、ママがいない』だが、現実でもたくさんの問題を抱えてしまったようだ。

慈恵病院と“芸能界のドン”、両者の板挟みになってしまった日テレの動向を、今後も追っていきたい。